播州三木打刃物

小刀

(こがたな)
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三木金物の小刀の特長

木造建築の発達につれ
小刀の要求はますます高くなり、
三木では寛保2年(1742年)に野道具鍛冶が
刃物の製造をしております。
鋼と鉄の鍛接ー整形(2丁取り工法)ー泥塗りー
焼入れー刃付ー鞘付など21工程の技術は
小物であるだけに、特殊な技術が要求されており、
その切れ味は実にすばらしい刃物であります。

製造工程

1鋼づくり

鋼を刃部のサイズに切断する。

2鉄づくり

鉄(軟鉄、釜地)を必要なサイズに加工する。

3鍛接

鉄と鋼を接合する作業。鉄に接合剤を付け、高温(1000~1100℃)に加熱し槌で叩いて接合する。

4鍛造

鍛接したものを加熱(800~900℃)に加熱し、槌で鍛えながら形を造る。

5整形(火造り)

金床の上で小槌を使って形を造る。

6焼なまし

鍛接、鍛造で乱れた鋼の組織を750℃に熱した炉に入れ、ゆっくりと冷やし組織を球状化する。

7裏出し

グラインダー等で形を整える。

8裏研ぎ

グラインダーで形を整える。

9銘入れ

商標等を刻印する。

10生ならし

槌で叩きながら裏を造る。

11生歪取り

生ならしで生じた歪を取る作業。

12荒仕上げ

グラインダーで形を整える。

13泥塗り

焼き入れ時に均一に焼きが入るように泥(砥の粉)を塗る。

14焼入れ

780~800℃に加熱し水に漬けて急冷し、鋼を硬くする作業。

15焼き戻し

180℃に加熱し、鋼に粘りを持たせる。

16歪取り

焼き入れにより生じた歪を直す。

17裏研ぎ(焼裏研ぎ)

裏面のバフで磨く作業。

18刃付け

荒砥石、中砥石、仕上げ砥石を使い刃を付ける。

19仕上げ歪取り

仕上げで生じた歪を取る。

20鞘付け

最後に鞘をつける。

完成

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