播州三木打刃物

(のみ)
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三木金物の鑿の特長

日本の木造建築では絶対必要な道具であり
奈良時代には多く使用されていました。
三木では文政年間(1800年頃)に
鑿鍛治のあったことが記録され
鋼と鉄の鍛接ー鍛造ー焼入れー
泥塗りー整形など14の製造工程は
すべて永年の職人の確かな腕により
確かな道具によって生かされていると言えます。

製造工程

1原材料

鋼づくり 鋼を刃部のサイズに切断する鉄づくり 鉄(軟鉄、釜地)を必要なサイズに加工する

2鍛接

鉄と鋼を接合する作業。鉄に接合剤を付け、高温(1000~1100℃)に加熱し槌で叩い接合する。

3鍛造(鍛錬)

鋼を加熱(800~900℃)に熱し、槌で鍛えながら形を造る。

4焼なまし

鍛接、鍛造で乱れた鋼の組織を750℃に熱した炉に入れ、ゆっくりと冷やし組織を球状化する。

5生ならし

槌で叩きながら裏を造る。

6研ぎ

グラインダー等で形を整える。

7生歪取り

生ならしで生じた歪(ゆがみ)を木製の歪床で真っ直ぐにする作業です。

8名入れ

商標等を刻印する。

9泥塗り

焼き入れ時に均一に焼きが入るように泥(砥の粉)を塗る。

10焼入れ

780~800℃に加熱し水に漬けて急冷し、鋼を硬くする作業。

11歪み取り

焼き入れにより生じた歪を直す。

12焼き戻し

180℃に加熱し、鋼に粘りを持たせる。

13歪み取り

仕上げの歪を取る。

14裏仕上げ

裏を研磨で仕上げる。

15刃付け

荒砥石、中砥石、仕上げ砥石を使い刃を付ける。

16柄付け

樫などの木柄を付ける。

完成

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